校長だよりE

授業だより(3)300529 小笠原先生の生物基礎「生物の特徴」1年C

小笠原先生の生物基礎は、ひとことで言うと『厚木東高の庭で植物の進化の20億年を感じさせる授業』でした。

まずは教室で、4人の班ごとのグループワークです。各班に配られた大きな封筒の中に順に手を入れて何が入っているのか感触で考えて当てます。入っていたのは珍しいバラの花のような形をした松の球果(松ぼっくり)。種に注目させ、植物がどのようにして子孫を残そうとしてきたのかということに思考を集中させます。授業はお笑いのコントや漫才と同じく「つかみ」がとても大事だと思うのですが、「実物に触れる」ことはインパクトがあり、学びへの効果大です。入念なネタの仕込み(準備)による楽しいオープニングでした。

続いて、各自ワークシートと小さいルーペのみを持って、なんと、3階の教室から校舎の外へ飛び出します。グランド前のイチョウの木についているコケをルーペで観察することから始まり、いつも通っている校舎まわりのさまざまな植物を観察します。クライマックスは写真左「進化の小庭」でした。アルミサッシの窓枠下側にうっすら付いている緑の地衣類。地面に生えているシダ植物、そして手前のほうの少し花も付けていたドクダミ。土や養分のないところについている窓のコケに始まり、胞子で増えるシダ、どうやって立ち上がったの?茎はどうしてできたの?茎の働きは何?葉はある?花は咲く?花は何から進化したの?どうしてそう思うの? 中学校以来学習してきた植物についてのさまざまな基礎知識を、生徒への問いかけで次々に引き出しながら、いつも気にも留めなかったこの日陰の小庭に20億年の植物の進化が凝縮されていることに気づかせます。

このようにして、「観察」という「実物に触れる体験」をさせながら、身近なものへの「眼」を育て「植物の進化を総合的に捉える視点」を持たせ、その後は植物を採集して提出するという課題に進んでいきます。本校の環境を生かしたとても良い授業だと思いました。

厚木東高校は、県立高校4番目に広い敷地を有し、校地内に雑木林があるなど豊かな自然に恵まれています。ちなみに校内の木々につけられているネームプレートも数年前に小笠原先生の生物の授業で、生徒達が植物について調べて手作りし、一つ一つ設置したものです。ご来校の際には、ぜひご覧になってみてくださいね。